Love Eater


「それにしても……、収まらないねえ」

『わざわざ覗き込んで確認しようとすんじゃねえよ。また噛みつくぞ』

「病気と言うより興奮状態でぐったりだったんだねえ。発情期ってやつ?」

『んなわけあるかっ。発情期でもこんな興奮しっぱなしとかだったら挙句は死ぬわ』

「雌のワンちゃんでも創ってあげられたらいいんだけどねえ。さすがに生き物は創り出せないからなぁ。…あ、なんならワンちゃん型のラブドールでも創ってあげようか?」

『いらんわっ!誰が犬の人形に興奮するかっ!ってか狼だってんだボケッ!』

「わっ、なんで吠えるのぉ?怒ってるの?」

『怒ってねえよ、呆れてんだ。しんどいんだからこれ以上刺激してくんな』

「あらら、またぺったりと。もう、どっかで変なもの拾い食いした?その中に何か変な薬でも盛ってあったのかなぁ?」

『おう、良い線いってんじゃねえか。その無駄に豊満な胸に手を当てて考えてみろ』

「世の中キチガイな変態が多いから恐いよねぇ」

『てめえだよ!まさになんだよコノヤロウ!』

誰のせいでこんな風になってると思ってるんだ!と憤ってみてもまるで伝わらぬ現状の虚しい事。

どれだけソルトが事態を喚こうが六花には微塵も伝わらず解決の目途は未だ立たない。


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