Love Eater
「もう、嫉妬しちゃうくらい私の事が好きなのはわかったから」
『違ぇよ。大いに違ぇよ。相変わらずどんな自己陶酔な頭で沸いてるんだてめえは、』
「ちゃんと君の事も大好きだから安心してねワンちゃん。でも、僕のピュアな恋心と純潔はソルトの物なの」
『いらねえよ!……いや、いるけど、そうじゃねえよ!ってかお前処女なのかよ!?』
「それにしても、君の短気な怒りっぽさは本当にソルトにそっくりだねえ」
そんな呆れた様な一言の後、六花がパチンと指をひと鳴らしするとソルトの金縛りも解けたのだ。
「ほら、君の事も抱っこしてあげるからおいで」
『アホか。誰が行くか!ってかいい加減服を着ろっつーの』
ベッドに座り直した六花が両手を広げて誘い込むのに、本当の犬じゃあるまいし『わーい』と飛び込むようなソルトの筈がない。
今更暴れる様な行動もしないがその場に伏せてプイッとそっぽを向いて六花を拒んだのだ。
それには六花も行き場のなくなった手で頬杖を突きながら苦笑い。
本当に、誰かさんみたいだと溜め息を漏らして目を細めるのだ。