Love is GAME
「……あの人が、元凶ですか?」

彼は、私の表情を読み取ってしまった。

「前に、好きな人がいるって、言ってましたよね。あの人ですか?」


私は、何もかも吐き出したくて、頷いた。

「何を言われたんですか?」

「ただ、失恋しただけよ。」

「嘘だ。そんなに泣くなんて、他にもあるはずだ。」


溶けていく。

私の心の中の氷が、少しずつ溶けていく。


「彼に言われたの。恋愛は好きになった方が負けだって。」

「えっ?」

「おまえは俺に負けたから、付き合えないって。」
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