Love is GAME
洗い終わった布巾を、休憩室に戻して、私達はまたオフィスに戻った。

その時だ。

「野村。あの資料、作ってくれたか?」

課長からの一言だった。

「もう少しで終わります。」

「頼むよ。」

課長は安心して、お茶を飲んでいる。


私の頭が、クラクラしてきた。

「ちょっと野村君。課長からの仕事あったの?」

「はい。」

「はいって……」

あの、直ぐに返事しなかったのは、この事だったのね。

「私、手伝うわ。課長の資料だったら、作り慣れてるし。」

「いえ、大丈夫です。」

初めて、断りの言葉を聞いた気がする。

「でも……」

「本当に大丈夫ですから。先輩はあがって下さい。」

時計を見たら、そんな時間。

「……無理しないでね。」

「分かってます。」
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