Love is GAME
口をポカーンと開けていたら、彼に背中を押され、その中華料理屋に入っていた。

通されたのは、奥の席。

「何食べます?」

「そ、そうだな……」

こんな中華料理店、私初めてかも。

これは、”私の事、安い女だと思っているのかな”どころじゃない。

立派に私を、一人の女と扱ってくれている。


「あの……私、そんなにお金持ってないんだけど。」

「大丈夫です。今日は俺のおごりなんで。あっ、コース料理にしますか?」

「お任せします。」

「はい。任せて下さい。」

彼は勇んで、コース料理を頼んだ。

それはそれは、どれも美味しい料理ばかりで、私はすっかり彼の事を見直していた。


お会計も済ませ、私達はお店の外に出た。

「ご馳走様でした。」

「どういたしまして。」
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