part-time lover
冗談を交えながらテンポ良く会話が弾み、ビールとジャンクフードでお腹が満たされる頃には、あっという間に時間は22時を回ろうとしていた。
そして前回にも増してよく飲んだのでお互いそこそこ酔いも回っている。
店内の人は増える一方。周りの会話の声のうるささに少し疲れを感じてきた。
「これ飲み終わったらお店変える?
それともお開きの方がいいかな?」
このタイミングでも私の疲労具合を気にしてくれているのか、駆け引きをされているのかはわからないけど、素直に前者と捉えることにしておこう。
「まだ大丈夫!
このあたり全然詳しくないからよければお勧めのところ案内して」
「やった!じゃあ次はゆっくり飲める感じのところにしようか」
「お任せします!」
また前回のように一軒目のお会計は彼にお任せして、店を出た。
蒸し暑い空気に体が包まれる。
街の人通りは減ることをしらず、通行人の熱気はさらに高まっていた。
立ち上がって少し歩いて気づいたけど、思った以上に酔ってるな私。