稲荷と神の縁結び
「私が今回提案するのは、『ママ振撮影プラン』の新しいプラン、つまりお母様の振袖を持ち込みで来られたお客様に対する撮影プランです。
この撮影プランは…………」
私は淡々と、企画書の内容を読み上げていく。
「撮影料として二万円を頂きまして…」
「時松」
時を止める、低く響く声が飛んでくる。
「単価は一人五万円を目指せといったろ!?
これのどこがだ?」
……勿論この静かなる怒号を放っているのは、あの君主様である。
「ですから社長、台紙二面にランクアップを前提としておりまして、それともう一組を…」
「それでもまだ一万足りない。
第一ランクアップ前提としてどれだけのお客様が…」
どこかで私のプチっと鳴なる音がした。
「社長、お言葉ですがどちらかと言えば販売に持って行くためのプランです。
さすがに振袖は不可能でも袋帯ならば購入可能なお客様は…」
「だから!俺は撮影だけで五万に持っていけと言ってるだろ」
「社長。もう一度企画書をご覧ください」
「だから見た上で言ってるだろう」
「本当でしょうか?」
「ぅん?!」
………結局この後三十分、私はこの君主様とバトルを繰り広げることになるのである。
この撮影プランは…………」
私は淡々と、企画書の内容を読み上げていく。
「撮影料として二万円を頂きまして…」
「時松」
時を止める、低く響く声が飛んでくる。
「単価は一人五万円を目指せといったろ!?
これのどこがだ?」
……勿論この静かなる怒号を放っているのは、あの君主様である。
「ですから社長、台紙二面にランクアップを前提としておりまして、それともう一組を…」
「それでもまだ一万足りない。
第一ランクアップ前提としてどれだけのお客様が…」
どこかで私のプチっと鳴なる音がした。
「社長、お言葉ですがどちらかと言えば販売に持って行くためのプランです。
さすがに振袖は不可能でも袋帯ならば購入可能なお客様は…」
「だから!俺は撮影だけで五万に持っていけと言ってるだろ」
「社長。もう一度企画書をご覧ください」
「だから見た上で言ってるだろう」
「本当でしょうか?」
「ぅん?!」
………結局この後三十分、私はこの君主様とバトルを繰り広げることになるのである。