神様辞めます!~転生女神は平凡を望む~
出来上がった道の先にいる王族とアマンダ王女とその婚約者の皇太子さまの前まで進むとアマンダ王女が嬉しそうな顔をした。
「アマンダ王女殿下、この度はおめでとうございます。お身体にはくれぐれもお気をつけて」
そう言って、私は綺麗に淑女の礼をすると国王陛下からお声がかかった。
「ペセル嬢、顔を上げよ」
「はい」
そうして、礼の姿勢から戻って顔を上げて佇むと国王陛下からサラッと言われた。
「本日はよく参ってくれた。今日まで仲良く過ごしてくれたこと、娘の父親として礼を言う。ありがとう」
「身に余る光栄にございます」
「アマンダの輿入れが落ち着いたら、次はソナタとサフルの番だ。ロジェスタ家でも準備を始めていてくれ」
あぁ、もう逃げられないのね……。
「かしこまりました。父と母に報告しまして、進めて頂きます」
そう返事した私に、国王陛下は一つ頷くと下がるように促されたので、再び淑女の礼をして陛下やアマンダ王女の御前を辞したのだった。
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