神様辞めます!~転生女神は平凡を望む~
ビックリ、ここにきてライバル出現?!

社交シーズンの開催期間は始めと終わりに王家主催の舞踏会が開かれる。

始めの舞踏会はその年のデビュタントを祝うための舞踏会で、終わりの舞踏会はシーズンも終わりなので、次の社交まで各々領地運営に励むようにという激励会みたいな感じの舞踏会だ。

今回は、シーズン最後の舞踏会である。
次の社交シーズン前に結婚式を挙げる予定の私とサフル王子はもちろんペアとしてこの舞踏会に参加していた。

そんな今年の舞踏会には、アマンダが嫁いだ皇国から、第五皇女が王立学園に短期留学で来ており、招待されていた。

隣国の皇女様なので、待遇は国賓クラス。
そんな彼女、現在私の目の前でサフル王子にベッタリくっついて離れません。

私のこめかみは、そろそろいい音を立ててブッチと切れそうになっている……。
いくら身分が高くっても、婚約者が隣にいる隣国の王子にここまでベッタリするなんて、周囲からは冷たい視線を向けられているというのに、彼女にはとんと届かないようである。
そして、そんな彼女の口からあろうことか驚くべき言葉が飛び出して気たのは、その腕を何とか解こうと穏便にサフル王子が言葉を発していた時だった。
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