雨の日の夜、決して交わることない私たちは出会ってしまった
仲間
ガシャーンと奥の方から大きな物音がした。
それと同時に部屋の外が騒がしくなった。
「来たか。」
ニヤリと不敵な笑みを浮かべる辰巳さん
『来た』ってまさか
いや、そんなわけない。
蓮君なわけ
「待たせたな美愛」
扉を勢いよく開けて入ってきた蓮君が私に向かって言った。
「どうして?」
嬉しさと驚きで声が震えた。
涙が再び出た。
何も言わずに着てた学ランを私の胸元を隠すように羽織らせてくれた。
「悪かった。」
そう言って立ち上がり辰巳さんの方を向いて
「ぶっ殺す」
と言った。
物騒な言葉なのに少しだけ嬉しくなった。