雨の日の夜、決して交わることない私たちは出会ってしまった
「上等だ。」
挑発をする辰巳さん
その言葉始まりの合図のように、殴り合いがスタートした。
「美愛ちゃん、危ないから外に出よっか。」
奏さんが私を支えるように立たせて外へ連れ出してくれた。
外に出てからどれくらい経ったんだろう。
しばらくして少しだけ擦り傷を顔につけた蓮君と、その仲間たちが出てきた。
ってことは蓮君たち勝ったんだよね。
よかった無事で。
「美愛、本当に悪かった。
今回のことは俺らに責任がある。」
悲しそうな目で謝る蓮君