雨の日の夜、決して交わることない私たちは出会ってしまった



女の私が男二人に勝てるわけもなく腕を引っ張られながらホテル街へと連れて来られた。



ヤられる。



そう思うと怖くなって涙が出てきた。




「なーに?泣いてるの??可愛い」



こんな遅い時間に一人であんなところにいたから悪いのはわかってる。



でも他に居場所なんかないんだもん。



今日はほんとダメだな。



1日だから親戚から振り込まれたお金を取りに凌駕が家に帰ってきて殴るだけ殴ってお金持ってかれるし。



このまんまこの人たちに犯されちゃうのか。



どうせ抵抗したって無駄だし大人しくしてればすぐに終わるかな。



諦めようとしたその時



「おい、お前ら俺らのシマで何してんだ?」





声のする方を振り返ってみると



“漆黒”まさにその言葉がぴったりな男がいた。




「何してるって、お兄さんに関係ないっしょー?あんま首つっこんでくんなよ。」



「そうそう、あ!お兄さんも混ざりたいのかな?」




二人組が男の人を煽るように言った。




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