バックステージ☆
今日の収録スタジオはミュージックホール。

目がくらむほどの光に包まれたステージを囲んで、二階まで埋め尽くした観客たちが喚声の渦を作っている。

ステージは真っ白に輝いて、出演者がその上を踏むのを待ち構えている。

この舞台を鮮やかに彩るのも、華やかな空気で満たすのも、アーティストの力にかかっている。


私はトップバッター。

舞台袖で両手を握りしめ、出番を待つ。

名前を紹介されると、「今日も最高に素敵よ」ポンちゃんが言って、私の背中をぽんと押した。

その勢いで、私は舞台の中央に駆け込んだ。


拍手が体の上から降り注ぐ。

両手を振って客席に挨拶すると、「かーや!!」と叫ぶ声が飛び交った。

体に力がみなぎる。


司会者と簡単なトークをはじめると、野次が飛んできた。



「妹爆弾!」


「優成とどうなの?」

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