バックステージ☆
私はゆれうごきつづけた自分の気持ちを、なんとかステージの上に集中させることができた。

次第に気持ちが高まり、大勢の前で歌う快感が電気みたいに体を駆け抜けた。

会場の手拍子と、私の足が刻むリズムが重なり合う。

サビでファンたちが両手を挙げる。

ホールがだんだん熱で満たされていく。

私の頬に汗が流れた。

いつの間にか私は満面の笑顔になっていた。


みんな、元気をありがとう…心の中で叫んだ。

歌い終えて、息を切らしながらステージからはけようとした、そのとき…。

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