バックステージ☆
悲しい誤解
視線を感じて、膝頭に押し当てていた顔を上げると、光る茶色い目が私を見下ろしていた。
蒼だった。
胸が苦しくなった。
私を見つめている顔は、悲しいときに一番見たい顔。でも、悲しんでいるところを一番見せたくない顔でもあった。
蒼は私と目が合うと、顔を背けた。
私はあわてて目に溜まった涙を指先で掬い取り立ち上がった。
取り乱している姿を見られて、たまらなく恥ずかしかった。
蒼が目を逸らしているぶん、とってもいけないことをしているような気持ちになった。
「ごめんなさい」
私が言うと、
「そんなところで、泣かないほうがいいよ」
蒼が言った。
その言葉は、冷たい針先のように、私の胸を指した。
蒼は私を怒っているようだった。
蒼だった。
胸が苦しくなった。
私を見つめている顔は、悲しいときに一番見たい顔。でも、悲しんでいるところを一番見せたくない顔でもあった。
蒼は私と目が合うと、顔を背けた。
私はあわてて目に溜まった涙を指先で掬い取り立ち上がった。
取り乱している姿を見られて、たまらなく恥ずかしかった。
蒼が目を逸らしているぶん、とってもいけないことをしているような気持ちになった。
「ごめんなさい」
私が言うと、
「そんなところで、泣かないほうがいいよ」
蒼が言った。
その言葉は、冷たい針先のように、私の胸を指した。
蒼は私を怒っているようだった。