キライが好きに変わったら、恋のリボン結んでね。
強くその手を握ると、美代は困ったように笑う。そして「ありがとう」と言って、微笑んだのだった。
髪をお団子にしてリボンで留めた私は、浴衣の上に茶羽織を着て美代と一緒に大浴場を出る。休憩所までやってくると、宙斗くんと楓が瓶に入った牛乳を飲んでいた。
「おー、お帰りー」
いち早く私たちの姿を見つけた楓が「こっちだよー」と手を挙げた。合流すると、一緒に部屋まで戻る。
「お腹すいちゃったな」
廊下を歩いていた私は、お腹をさすりながら呟く。
夕飯は宙斗くんたちの部屋に、まとめて届く予定だ。これから食べるんだけど、料理が出てくる前にお腹の虫が鳴きそう。
「年中、腹減らしてんのかよ」
呆れたというふうにため息をつく宙斗くんに、私はムッとして「今だけだよ!」と反論した。
宙斗くんの中で着々と、大食いファイターのキャラを定着させつつある私。乙女としては忌々しき事態なので、なんとしても修正せねば。
そう思って口を開きかけた私に、宙斗くんは追い打ちをかけてくる。
「昼飯以外に、かき氷だって食ってただろ」
「氷食べたって、お腹一杯にならないもん」
──って、あ! これじゃあ大食い宣言になってしまうのでは?
髪をお団子にしてリボンで留めた私は、浴衣の上に茶羽織を着て美代と一緒に大浴場を出る。休憩所までやってくると、宙斗くんと楓が瓶に入った牛乳を飲んでいた。
「おー、お帰りー」
いち早く私たちの姿を見つけた楓が「こっちだよー」と手を挙げた。合流すると、一緒に部屋まで戻る。
「お腹すいちゃったな」
廊下を歩いていた私は、お腹をさすりながら呟く。
夕飯は宙斗くんたちの部屋に、まとめて届く予定だ。これから食べるんだけど、料理が出てくる前にお腹の虫が鳴きそう。
「年中、腹減らしてんのかよ」
呆れたというふうにため息をつく宙斗くんに、私はムッとして「今だけだよ!」と反論した。
宙斗くんの中で着々と、大食いファイターのキャラを定着させつつある私。乙女としては忌々しき事態なので、なんとしても修正せねば。
そう思って口を開きかけた私に、宙斗くんは追い打ちをかけてくる。
「昼飯以外に、かき氷だって食ってただろ」
「氷食べたって、お腹一杯にならないもん」
──って、あ! これじゃあ大食い宣言になってしまうのでは?