キライが好きに変わったら、恋のリボン結んでね。
③クール王子の秘密
放課後、私はバイトと部活が休みだという楓と美代と一緒に、駅前のショッピング通りを歩いていた。
「飛鳥、彼氏と帰らなくてよかったの?」
「う、うん。宙斗くん、なんか用事があるみたいで……」
美代の鋭い指摘に、私はたじろぎながら答える。
宙斗くん、放課後になった勢いよく教室を出てちゃったんだよね。それは風のごとく素早くて、忍者の末裔なんじゃないかと思った。
怪しまれるから一緒に帰ろうって誘うつもりだったのに……っていうのは建前で、本当は私が宙斗くんと一緒にいたかっただけなんだ。
「ふーん、俺なら彼女と四六時中一緒にいたいけどね」
「楓の場合は、一緒にいるだけじゃすまないんでしょう?」
「わかってんじゃん、美代」
楓と美代がなにやら不気味に笑い合っているのを見た私は、あからさまに顔をしかめた。
ああ、私の親友はふたりとも節操がない。
「ふたりとも、いつか刺されるよ」
呆れながら、前を歩くふたりに声をかける。
「俺はみんな平等に愛してるから、大丈夫っしょ」
「憎いほど私が好きなんて、ある意味萌えるかも」
うん、ふたりが理解できない。いまさらだけど、私の親友ってちょっと危ない人だよね。
「飛鳥、彼氏と帰らなくてよかったの?」
「う、うん。宙斗くん、なんか用事があるみたいで……」
美代の鋭い指摘に、私はたじろぎながら答える。
宙斗くん、放課後になった勢いよく教室を出てちゃったんだよね。それは風のごとく素早くて、忍者の末裔なんじゃないかと思った。
怪しまれるから一緒に帰ろうって誘うつもりだったのに……っていうのは建前で、本当は私が宙斗くんと一緒にいたかっただけなんだ。
「ふーん、俺なら彼女と四六時中一緒にいたいけどね」
「楓の場合は、一緒にいるだけじゃすまないんでしょう?」
「わかってんじゃん、美代」
楓と美代がなにやら不気味に笑い合っているのを見た私は、あからさまに顔をしかめた。
ああ、私の親友はふたりとも節操がない。
「ふたりとも、いつか刺されるよ」
呆れながら、前を歩くふたりに声をかける。
「俺はみんな平等に愛してるから、大丈夫っしょ」
「憎いほど私が好きなんて、ある意味萌えるかも」
うん、ふたりが理解できない。いまさらだけど、私の親友ってちょっと危ない人だよね。