キライが好きに変わったら、恋のリボン結んでね。
そのお店のショーウィンドウに張り付いて、中を必死にのぞき込んでいる不審者一名。
私と同じ高校の制服を着た、背の高い黒髪の男子生徒のうしろ姿に見覚えがあった。
「嘘でしょっ」
とにかく、二度見した。楓と美代のうしろで、私は血の気が一気に引いていくような信じられない光景に遭遇している。
だって、そこにいたのは宙斗くんだったのだ。クール王子とファンシーな雑貨店が、あまりにも結びつかない。
「でさ、これからアイス食べに……って、聞いてる?」
「おい、顔色悪くね?」
しばらく歩いたところで、美代と楓が振り返る。私の顔を見た瞬間、ふたりは心配そうな顔をした。
「あっと……私、ちょっと用事思い出しちゃった~」
私は頬を引き攣らせながら、一歩後ずさる。
「え、今から?」
瞬きを繰り返す美代に、私はコクコクと首を縦に振る。それはもう、食い気味に。
「飛鳥の好きなアイスより大事な用事って、なんだよ?」
そう、私は大のアイス好きだ。だから行きたい、行きたいのは山々なんだけど、今はどうしても確認しなきゃいけないことがある。
「飛鳥史上、最強の大事件が起きたので帰るね!」
私は勢いよく踵を返す。ふたりの「は!?」という驚きの声を背に、全力で走った。
私と同じ高校の制服を着た、背の高い黒髪の男子生徒のうしろ姿に見覚えがあった。
「嘘でしょっ」
とにかく、二度見した。楓と美代のうしろで、私は血の気が一気に引いていくような信じられない光景に遭遇している。
だって、そこにいたのは宙斗くんだったのだ。クール王子とファンシーな雑貨店が、あまりにも結びつかない。
「でさ、これからアイス食べに……って、聞いてる?」
「おい、顔色悪くね?」
しばらく歩いたところで、美代と楓が振り返る。私の顔を見た瞬間、ふたりは心配そうな顔をした。
「あっと……私、ちょっと用事思い出しちゃった~」
私は頬を引き攣らせながら、一歩後ずさる。
「え、今から?」
瞬きを繰り返す美代に、私はコクコクと首を縦に振る。それはもう、食い気味に。
「飛鳥の好きなアイスより大事な用事って、なんだよ?」
そう、私は大のアイス好きだ。だから行きたい、行きたいのは山々なんだけど、今はどうしても確認しなきゃいけないことがある。
「飛鳥史上、最強の大事件が起きたので帰るね!」
私は勢いよく踵を返す。ふたりの「は!?」という驚きの声を背に、全力で走った。