キライが好きに変わったら、恋のリボン結んでね。
⑤恋心の行方
宙斗くんと付き合い始めて一ヶ月が経った。今はお昼休みで、ふたりで屋上に来ている。もちろん、ピクニック気分でお弁当を食べるために。
「どうだ、俺の渾身の伊達巻きは」
「うん! 甘くて美味しい!」
ポカポカした陽気の中、私たちは向き合ってお昼ご飯を食べる。実は宙斗くんがお弁当を手作りしてきてくれたのだ。それもお重に入っていて、見栄えもさすがハンドメイド作家という感じで美しい。
「里芋と蓮根、人参の煮物も食べてみろよ」
宙斗くんが差し出してくれたお弁当箱に箸を伸ばして、里芋を口に運ぶ。
「うん……おいひいっ!」
頬いっぱいに彼の煮物を頬ばる幸せ。この世に思い残すことはなにもない! と言ってもいいほど心もおなかも満たされている。
「んう~っ、おいしい。宙斗くん、料理上手なんだね。はむっ」
ほくほくと口を動かしている私を、宙斗くんは陽だまりのような眼差しで見守っていた。
「紅白なますも、口の中がサッパリするぞ」
「うんうんっ、美味!」
彼の作ったお弁当は、味も見た目も申し分無い出来栄え。というか主婦、いや職人バリの領域だ。でも、ひとつだけ気になることがある。
「あの、宙斗くん」
「どうだ、俺の渾身の伊達巻きは」
「うん! 甘くて美味しい!」
ポカポカした陽気の中、私たちは向き合ってお昼ご飯を食べる。実は宙斗くんがお弁当を手作りしてきてくれたのだ。それもお重に入っていて、見栄えもさすがハンドメイド作家という感じで美しい。
「里芋と蓮根、人参の煮物も食べてみろよ」
宙斗くんが差し出してくれたお弁当箱に箸を伸ばして、里芋を口に運ぶ。
「うん……おいひいっ!」
頬いっぱいに彼の煮物を頬ばる幸せ。この世に思い残すことはなにもない! と言ってもいいほど心もおなかも満たされている。
「んう~っ、おいしい。宙斗くん、料理上手なんだね。はむっ」
ほくほくと口を動かしている私を、宙斗くんは陽だまりのような眼差しで見守っていた。
「紅白なますも、口の中がサッパリするぞ」
「うんうんっ、美味!」
彼の作ったお弁当は、味も見た目も申し分無い出来栄え。というか主婦、いや職人バリの領域だ。でも、ひとつだけ気になることがある。
「あの、宙斗くん」