キライが好きに変わったら、恋のリボン結んでね。
反省しつつ、あれ? と首を傾げる。女嫌いの宙斗くんなら、むしろ私が寝ていたほうが喜んだんじゃないかな。女の子と話さなくていいし、その間に逃走できるし。でも宙斗くんは、私が起きるまでそばにいてくれたんだよね。少しではあるけれど、宙斗くんとの心の距離は近づいてるみたいだ。
うれしくなった私は隣を歩く彼の横顔を盗み見て、密かにふふっと笑う。それに気づいた宙斗くんは、ザ・不愉快とでも言いたげに眉を寄せる。
「ご、ごめんなさい……反省してます」
お願いだから顔で語らないで、ちゃんと言葉で言ってよね!
お昼休み、宙斗くんをほったらかしにして爆睡してしまった私は顔面で嫌味を言われながら教室に戻ってくる。
――ガシャンッ。教室の入り口で、なにかが落ちる音がした。
「あ、おい! 宙斗スマホ落としたぞ」
クラスメートの男子に声をかけられた宙斗くんは、自分のズボンのポケットに手を突っ込んで「あ」と声を漏らす。どうやら、そこにスマートフォンを入れていたらしい。
「すまん、ありが――」
お礼を言いかけた宙斗くんの言葉は、スマホを拾ってくれた男子の「ブハハッ」という笑い声によって遮られる。
「宙斗って、こういう趣味あんのかよ!」
そう言って男子生徒が指さしたものを見た瞬間、私の心臓はドクンッと嫌な音を立てた。
あれ、私があげたウサギとクマのストラップ!
「え、マジ? 意外なんだけど」
「可愛いもの好きとかウケる!」
「女の子かよ」
うれしくなった私は隣を歩く彼の横顔を盗み見て、密かにふふっと笑う。それに気づいた宙斗くんは、ザ・不愉快とでも言いたげに眉を寄せる。
「ご、ごめんなさい……反省してます」
お願いだから顔で語らないで、ちゃんと言葉で言ってよね!
お昼休み、宙斗くんをほったらかしにして爆睡してしまった私は顔面で嫌味を言われながら教室に戻ってくる。
――ガシャンッ。教室の入り口で、なにかが落ちる音がした。
「あ、おい! 宙斗スマホ落としたぞ」
クラスメートの男子に声をかけられた宙斗くんは、自分のズボンのポケットに手を突っ込んで「あ」と声を漏らす。どうやら、そこにスマートフォンを入れていたらしい。
「すまん、ありが――」
お礼を言いかけた宙斗くんの言葉は、スマホを拾ってくれた男子の「ブハハッ」という笑い声によって遮られる。
「宙斗って、こういう趣味あんのかよ!」
そう言って男子生徒が指さしたものを見た瞬間、私の心臓はドクンッと嫌な音を立てた。
あれ、私があげたウサギとクマのストラップ!
「え、マジ? 意外なんだけど」
「可愛いもの好きとかウケる!」
「女の子かよ」