*SOUZI*
近藤の道場に入る日の事を思い出した


あの日も近藤は、自分を立たせ、歩かせてくれた



「おう!見送りに来ねぇかと思ったぞ!?」

「ふふっ土方さんたら!」


「刀… 大事にするって言ったのに…ゴメン」


シュンとし、謝る


「何かあったんでしょ
沖田さんには、皆がついてるし、りつさんが支えてくれてるんだから
無理しないで下さいね」


光の言葉に張り詰めた心が弾けて
泣いてしまいそうになる


「沖田さん!」



光の笑顔に胸が掴まれた気がした




「さよなら」








なぜ…労咳にならなきゃいけなかったんだ?
俺が、労咳にならなければ






沖田も「さよなら」



精一杯の笑顔で返した











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