*SOUZI*
沖田が俯く

光を遠ざけたのは、自分なのに…
りつに口づけをされ
それを見られ、誤解だとも言えず

挙げ句、光の縁談も喜べない


最低だ…







その夜、沖田も熱を出した


「お前ら、そんなとこ似るなよ」


山崎が看病する沖田の部屋で
土方が呆れたとため息を漏らす
山崎が、少し休憩することになり
土方が看病を交代


「…すみません」

小さな声は、しっかり耳に入る

「総司、何に謝ってんだ?」

「助けて下さい」

沖田がこんなことを言うのは、初めてだった
子供時分から、弱音どころか、喧嘩ごし
悪態をつき、反抗し、言い合いに、なる
そんな土方に、泣きそうな表情を見せた

土方が優しく微笑む

「総司の為なら、何でもするさ」






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