綾の秘密の夏休み
白いTシャツに、デニムのパンツ。


年齢は綾と同い年か、少し上にも見える。

少年は少し日焼けをしていて、一瞬綾と目があったように思った。


慌てて目を逸らした後、綾は不思議に思う。


「あれ、学校は…?」


私と同じ不登校なのかな?そう考える前に、恵子から声をかけられて綾は緊張した。


「遠かったでしょう」


「…2時間くらいでした」


「これからもっと田舎になるからね」


駅を離れると、綾を乗せた車は茶畑が広がる田舎道を走っていった。
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