自由不自由2人は同じ。
(美佐子)


ジー…ジー…

秋だというのにまだ死ねない蝉…。

死なせてもらえない。

私そっくり。


まま「じゃ。日曜日は、ままが洋服かって来るねぇ~♪いつもみたいにフリフリで可愛いの買ってくるから安心してね♪」
美佐子「…うん…。」


いつもと同じ……どうして?

どうして断れないんだろう…。

あたし黒が好きなのに…。

ピンクなんて嫌いなのに…、

もぅ嫌だ…。


まま「じゃまま出かけるね~♪今日から鎌倉行くんでしょ?学校遅刻しないようにね!」
美佐子「うっ…うん。ままも行ってらっしゃい。あたしもそろそろ出ようかな?」


制服に着替え、

スクバを持って家を出てうろうろする。

もぅ学校に行かなくなって3週間くらいかな?

まがあたしを自由にしてくれないのが原因で

いじめが始まった。

もちろん誰1人手を差し伸べてはくれなかった…。

先生には引っ越すって言ったけど…

ばれるのも時間の問題だ。



美佐子「今日はドコかで泊まらないと…」



時刻は午後10:00をまわっていた…。

いつの間にか橋に居た。

パトカーの音がする…。


『なんかあったのかな?』


そんな事を考えながら私は橋をうろつき今夜とまるところを探した。

ブロロロロ!!

すごいスピードのバイク2台があたしの横スレスレを通る。


美佐子「ひゃっ!?暴走族??危ないなァ…。」
?「誰が捕まるかー!!」


誰かの声がした。

あの人不良じゃん!恐いな…、

あの人はいじめられてた頃のあたし…?

困っていても、苦しくても、独りぽっちの・・・。


美佐子「大丈夫ですか?」


あたしは、名前も知らない見ず知らずの人に

手を差し伸べた。するとその人は気を失った………。








これが初めの出会いだったね――…仁菜…。



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