19時、海風が頬を撫ぜる丘でさよならを。
【Side:祈梨0】回想
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やっと今日も学校が終わった。
夏休みまであと一週間、普通はあっという間だと思うかもしれないけど、私にとっては恐ろしく長い。
一日でも、一秒でも早く帰りたい。
学校にいる間の私は、ずっとそんなことばかり考えている。
階段の踊り場を通り過ぎるとき、強い日差しが耳の後ろを刺してきた。
振り向くと、大きな窓の向こうにあったのは梅雨の明けた青空。
(ビルとか遮るもの、なんもない…。)