19時、海風が頬を撫ぜる丘でさよならを。
「おはよ?」
「え、あれ真っ暗」
「もう7時過ぎたからね」
「うそ!?寝ちゃってたの私?」
「うん。イビキかいてたよ」
「え、やだ!」
「うっそー。カワイイ寝顔だった」
「それもなんかダメっ」


恥ずかしくって、だけどそんな冗談を言われるのが楽しくて。

ずっと一緒にいたいと思った。

家になんか帰らないで、このままずっと…


「暗いから、今日こそ送ってくよ」
「あ、りがと。お言葉に甘えます」
「敬語禁止な」
「う」


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