愛しのメガネちゃん
「それで、先生に相談なんだけど…俺かなりバカなことしちゃったんだよね…その子に」
「?小学生みたいに、好きだからいじめちゃうとかじゃなくて?」
先生が首を傾げながら聞いてきた。やっぱりちゃんと相談に乗ってくれるみたいだ。
「小学生かぁ…そんなことだったら楽だよね。なんか少し大人になった分、小学生より恋愛経験が増えた分ややこしいかな…」
勝矢のせいか変にいろいろな経験をしてきたから、余計なことにまで首を突っ込んでしまった。
「そうなの…。でも櫻井くんたちの年頃は、そんないろいろな感情で大きくなっていくものよ。…それで好きな子の辛い想いに触れたりしちゃった?」
う、わ…
お見通し。さすが保健医、しかもだてに20代やってないな。この先生はいったいどんな“恋愛”をしてきたのだろう。
「凄いねー先生!!まさか心の中読める?」
「読めないけど…まぁ、こちらもなかなか沢山の“恋”をしてきたから。その辺にいる学生と一緒にしないでね」
「そっか、じゃあ俺が傷付けちゃった子の気持ちとかも分かったりする?」
そう、俺はこれが一番しりたかった。