愛しのメガネちゃん
「ずっと待たせてゴメンね?」
背中にほのかな温もりを感じた。
お腹に回された腕と甘い花の香りに包まれた。
「今からでも遅くない?あれから七年も待たせちゃったよね」
「好きだよ…悠太」
夢じゃない?
今俺は自分に都合の良い夢を見ているんですか?
「夢?」
「夢じゃないよ。サンタさんからのご褒美(笑)」
それまで驚きで、耳にあてたままにしていた携帯電話を下ろす。
「一回離して?」
「え?」
緩んだ腕を自分で離しくるりと後ろを向き、彼女を抱き締める。
「ずっと待ってた」
「うん」
「好きだよ…美香子。愛してる」
顔を上げた真っ赤な美香子にそのまま甘いキスをした。