先生。
その言葉は魔法の言葉になった。



先生はハンカチを私にくれて、



横を歩いてくれた。



「それ、俺の私物なんだけど、あげる。
要らないかもしれないけど。」



体育館に戻る時にそう言ったよね。



要らないかもしれない、そんなはず無いよ。



好きな人から貰った物は何でも、どんなもの



でも、すっごく嬉しいんだ。



「良いんですか?私が貰って…
先生使わないの?」



「良いから。貰っておいて」



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