先生。
顔を隠すように、走り続けていると



体が止まった。



「どうした、そんなに走って」



腕を掴まれ、後ろから聞き覚えのある声。



「離して…ください…っ」



泣いているせいで震えている声で



そう言い、腕を振り切ろうとする。



だけど、逆に両手を掴まれ正面を



向かされた。



「おまえ…どうしたんだ。
その頰!それに…泣いて…何があった」



「大丈夫ですから…」



< 5 / 43 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop