諦めと渇き
目を閉じれば、
真っ暗でカエルやコオロギの鳴き声しかしない
世界に閉じこもる事が出来た。
目を開けたとしても、
月明かりで薄明るく、
変わらずカエルやコオロギの声がして、
安心出来た。
雨の匂いがする。
少し湿った外気に太陽のみえない空。
アスファルトが乾いているのか、
湿っているのか、どっちつかずの顔をしている。
雨の音、ザーザーと。
軒から垂れる雨の音、ポチャポチャと。
屋根にあたる雨の音、バシバシと。
色んな音や、色や、匂いが迎え入れてくれた。
子供の頃、
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