ただずっと、君が好き
1.体育祭と王子
楽しかった長期休みも終わり、新学期を迎えた。
教室で再会を喜ぶみんなの弾む声を聞きながら、読書を続ける。
「ひなたちゃん、おはよ」
高校生になって仲良くなった沙奈ちゃんに声をかけられて、私は本を閉じた。
座ったまま沙奈ちゃんを見上げる。
「おはよう、沙奈ちゃん。久しぶりだね」
「久しぶり。これ、夏休みのお土産」
「ありがとう」
沙奈ちゃんのお土産を受け取って、読んでいた本と一緒にリュックの中に入れた。
「ひなたちゃんは夏休み何してたの?」
沙奈ちゃんは私の前の席に座った。
「んー……図書館行ったり、家の中で本読んだり……かなあ」
「……相変わらずの本好きだね」
私は照れ笑いを浮かべる。
本は面白くて、違う世界に連れて行ってもらえるような気がして、好き。
でも、それは本だけじゃない。
ドラマも漫画もアニメも。
物語すべてが好き。
「どう?気に入ったのはあった?」
「うん。今回は恋愛ものでね、ちょっと切なくて。でもそこがよくて、それから……」
「ストップ、ストップ。それ、長くなるやつだよね?」
沙奈ちゃんに止められて、頬を膨らませる。
沙奈ちゃんは私と違って、読書が苦手。
他人の好き嫌いに私が言えることは何もないけど。
少し興味を持ってくれたらいいな、と思う。
教室で再会を喜ぶみんなの弾む声を聞きながら、読書を続ける。
「ひなたちゃん、おはよ」
高校生になって仲良くなった沙奈ちゃんに声をかけられて、私は本を閉じた。
座ったまま沙奈ちゃんを見上げる。
「おはよう、沙奈ちゃん。久しぶりだね」
「久しぶり。これ、夏休みのお土産」
「ありがとう」
沙奈ちゃんのお土産を受け取って、読んでいた本と一緒にリュックの中に入れた。
「ひなたちゃんは夏休み何してたの?」
沙奈ちゃんは私の前の席に座った。
「んー……図書館行ったり、家の中で本読んだり……かなあ」
「……相変わらずの本好きだね」
私は照れ笑いを浮かべる。
本は面白くて、違う世界に連れて行ってもらえるような気がして、好き。
でも、それは本だけじゃない。
ドラマも漫画もアニメも。
物語すべてが好き。
「どう?気に入ったのはあった?」
「うん。今回は恋愛ものでね、ちょっと切なくて。でもそこがよくて、それから……」
「ストップ、ストップ。それ、長くなるやつだよね?」
沙奈ちゃんに止められて、頬を膨らませる。
沙奈ちゃんは私と違って、読書が苦手。
他人の好き嫌いに私が言えることは何もないけど。
少し興味を持ってくれたらいいな、と思う。
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