ただずっと、君が好き
2.アイスと再会
体育祭が終わって一週間が経った。
楽しい祭りが終わると、学校全体の雰囲気が重くなる。
この先これといった行事もなく、ただ授業を受けてテストを待つのだから、無理もない。
「勉強しなくてもいい頭になりたい……」
ある日の昼休み、沙奈ちゃんがそんなことを言いながらうなだれていた。
「それは私も一緒だなあ」
「ひなたは頭いいでしょ?矢野も同じくらい賢いし。その頭脳、ちょっとはわけてほしいよ」
沙奈ちゃんはパンの袋を乱暴に開ける。
「えっと……何かあったの?」
「英単語テストの追試」
そういえば夏休みが明けてすぐ、テストを受けて、この前返されたんだ。
点数が三割以下だったら追試だとは聞いたけど……
まさか沙奈ちゃんが追試組だったとは。
「夏休み、勉強しなかったの?」
「夏休みは遊ぶものだと思ってるから」
はっきり言うなあ。
わからないことはないけど。
「だいたい、ただでさえ大量な課題があったのに、なんでテスト?意味ある?必要ある?」
「ちゃんと身についてるかの確認だよ。諦めて追試受けてこい」
生徒会の用事が終わって戻ってきた聖が、沙奈ちゃんに冷たく言った。
「矢野ー……そんなこと言ってもいいのー?」
沙奈ちゃんはスカートのポケットからスマホを取り出した。
それを見た途端、聖は固まった。
楽しい祭りが終わると、学校全体の雰囲気が重くなる。
この先これといった行事もなく、ただ授業を受けてテストを待つのだから、無理もない。
「勉強しなくてもいい頭になりたい……」
ある日の昼休み、沙奈ちゃんがそんなことを言いながらうなだれていた。
「それは私も一緒だなあ」
「ひなたは頭いいでしょ?矢野も同じくらい賢いし。その頭脳、ちょっとはわけてほしいよ」
沙奈ちゃんはパンの袋を乱暴に開ける。
「えっと……何かあったの?」
「英単語テストの追試」
そういえば夏休みが明けてすぐ、テストを受けて、この前返されたんだ。
点数が三割以下だったら追試だとは聞いたけど……
まさか沙奈ちゃんが追試組だったとは。
「夏休み、勉強しなかったの?」
「夏休みは遊ぶものだと思ってるから」
はっきり言うなあ。
わからないことはないけど。
「だいたい、ただでさえ大量な課題があったのに、なんでテスト?意味ある?必要ある?」
「ちゃんと身についてるかの確認だよ。諦めて追試受けてこい」
生徒会の用事が終わって戻ってきた聖が、沙奈ちゃんに冷たく言った。
「矢野ー……そんなこと言ってもいいのー?」
沙奈ちゃんはスカートのポケットからスマホを取り出した。
それを見た途端、聖は固まった。