ただずっと、君が好き
3.古傷とケーキ
一度家に帰って荷物を用意して沙奈ちゃんの家に行くと、夏希が出迎えてくれた。
「えっと……なんで?」
「私が呼んだの。ひなたの話を聞くって言ったけど、私はひなたの中学時代を知らないから」
後から出てきた沙奈ちゃんが教えてくれた。
「天形に会ったんだってね。愚痴でもなんでも吐き出してよ」
夏希は微笑む。
見慣れた優しい笑顔に、嬉しさが込み上げてきて、私は夏希に抱きついた。
家の中に入ると、沙奈ちゃんの部屋に案内された。
もうすでにローテーブルの上にお菓子類が広げられていた。
「ひなた待ってる間に小腹がすいちゃって」
「晩ごはん、まだじゃないの?」
夏希は聞こえていないふりをした。
部屋の中に入ると、その机の上にあるお菓子を一つ手に取った。
「はい、あーん」
断っても無駄だと思って、口を開く。
口の中にラムネの味が広がる。
「これで共犯」
いたずらっ子のように笑みを浮かべる夏希は、楽しそうに言った。
そんな夏希に対して、ため息しか出ない。
「二人ともそんなところに立ってないで、座ったら?」
先に部屋に入ってくつろいでいた沙奈ちゃんに言われて、夏希は鼻歌を歌いながら座っていたであろう場所に腰を下ろした。
私は空いていた場所に荷物を置いて座る。
「えっと……なんで?」
「私が呼んだの。ひなたの話を聞くって言ったけど、私はひなたの中学時代を知らないから」
後から出てきた沙奈ちゃんが教えてくれた。
「天形に会ったんだってね。愚痴でもなんでも吐き出してよ」
夏希は微笑む。
見慣れた優しい笑顔に、嬉しさが込み上げてきて、私は夏希に抱きついた。
家の中に入ると、沙奈ちゃんの部屋に案内された。
もうすでにローテーブルの上にお菓子類が広げられていた。
「ひなた待ってる間に小腹がすいちゃって」
「晩ごはん、まだじゃないの?」
夏希は聞こえていないふりをした。
部屋の中に入ると、その机の上にあるお菓子を一つ手に取った。
「はい、あーん」
断っても無駄だと思って、口を開く。
口の中にラムネの味が広がる。
「これで共犯」
いたずらっ子のように笑みを浮かべる夏希は、楽しそうに言った。
そんな夏希に対して、ため息しか出ない。
「二人ともそんなところに立ってないで、座ったら?」
先に部屋に入ってくつろいでいた沙奈ちゃんに言われて、夏希は鼻歌を歌いながら座っていたであろう場所に腰を下ろした。
私は空いていた場所に荷物を置いて座る。