ただずっと、君が好き
言っている意味はわからなかったけど、冗談を言っているようには見えなかった。
「……わかった」
それだけ言うと、聖は満足そうに笑った。
◆
放課後、沙奈ちゃんは用ができたらしく、私と聖で沙奈ちゃんの家に行くことになった。
沙奈ちゃんのお母さんから私の分の荷物を、聖は夏希の分の荷物を受け取る。
どこで情報を手に入れたのか……なんて、沙奈ちゃんに聞いたとしか思えないけど、沙奈ちゃんの家に行ってる途中に、夏希から聖にメールが届いた。
『沙奈の家に行くなら、私の代わりに荷物持って帰って』
相変わらず、聖を便利に使ってるなって思った。
それから私たちは並んで歩いた。
すると、着替えしか入ってない荷物を、聖に取られた。
「ちょっと」
「持たせてよ。俺、夏希のよりひなたの持ちたい」
優しさの見せ方、間違ってる気がする。
私は荷物を取り返す。
「軽いから大丈夫。夏希のはお菓子とか入ってて大きいじゃん。無理しないで」
聖はじっと私を見てきた。
「な、なに……」
「ひなたって甘え下手だよな。男は適度に頼られたほうが嬉しいって知ってっか?」
聖の得意げな表情に、少し頬を膨らませる。
「どうせ意地っ張りですよーだ」
「……わかった」
それだけ言うと、聖は満足そうに笑った。
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放課後、沙奈ちゃんは用ができたらしく、私と聖で沙奈ちゃんの家に行くことになった。
沙奈ちゃんのお母さんから私の分の荷物を、聖は夏希の分の荷物を受け取る。
どこで情報を手に入れたのか……なんて、沙奈ちゃんに聞いたとしか思えないけど、沙奈ちゃんの家に行ってる途中に、夏希から聖にメールが届いた。
『沙奈の家に行くなら、私の代わりに荷物持って帰って』
相変わらず、聖を便利に使ってるなって思った。
それから私たちは並んで歩いた。
すると、着替えしか入ってない荷物を、聖に取られた。
「ちょっと」
「持たせてよ。俺、夏希のよりひなたの持ちたい」
優しさの見せ方、間違ってる気がする。
私は荷物を取り返す。
「軽いから大丈夫。夏希のはお菓子とか入ってて大きいじゃん。無理しないで」
聖はじっと私を見てきた。
「な、なに……」
「ひなたって甘え下手だよな。男は適度に頼られたほうが嬉しいって知ってっか?」
聖の得意げな表情に、少し頬を膨らませる。
「どうせ意地っ張りですよーだ」