この空に、全ての願いを託して。
体調面を抜群にして、いつでも笑っていて欲しいという澄佳への思いがあった。
「心配かけてごめんね?ちぃちゃん、明日からは一緒に学校行こうね」
「うん、一緒に行こ!」
2年ぶりの一緒の登校は、千穂にとってかなり嬉しかった。
澄佳が中学を卒業して以来、他の友達と一緒に登校するようになって、お姉ちゃんと一緒に登校できないのが少し寂しかった。
次の日、澄佳と一緒に家を出た。
千穂はふいに澄佳の制服を見てこう言った。
「制服のリボンって、学年ごとに色違うんだね」
3年生は緑、2年生は赤、1年生は青と色で判断しやすいように変わっていた。
千穂は、姉をに着いてく一方で学校について特に関心が無かったので、入学した今更気付いたのだ。
「私達の着ている制服って、案外他校からも人気あるみたいだよ?」
澄佳がそう教えても、あまり関心があるようには見えなかった。
「そうなんだ?確かに、可愛いのかもね。スカートは地味過ぎない程度の控えめのチェックで、これが人気なんだね」