この空に、全ての願いを託して。
澄佳は、いつも1人で頑張っているせいで、空回りしたりして、焦っている澄佳をいつも千穂が支えていた。
澄佳が無理をするぐらいなら千穂は、もっと自分を頼って欲しいと思っていた。
「いいんだよ?私だって好きなことと、お姉ちゃんにしか関心なかったから。そんなこと言ってたら私も似たような感じだし。
頼ってばかりなのは私の方なんだから、私に出来ることぐらいやらないとね。
お姉ちゃんも自分の出来ることをしたらいいよ」
「ちぃちゃんは優しいね。私以外の子に対しても、そうなってくれると嬉しいんだけどなぁ」
「そっ、それは…。これから頑張るよ!」
千穂は、少しムスッとした顔で言った。
「そういえば、入部届けってもう昨日出したの?」
「あ、そうだ!入部届け出さなきゃいけないんだった。忘れてた。
お姉ちゃん、先に下駄箱行ってていいよ!先生の所出してくるから」
「え、別にいいよ?私も着いていこうか?」
澄佳は内面、過保護な親みたいに千穂の事をすごく心配していた。
それに対して千穂も同様に、体の弱い澄佳の事を心配していた。
「大丈夫だよ、1人で行けるから。すぐ行くから先行ってて」
千穂は少し寂しそうな切ない表情を隠しつつ、澄佳にそう言った。