この空に、全ての願いを託して。
澄佳は、少し腫れた顔を冷たい水で洗うと、ほっぺを思いっきりたたき、いつもの調子へと戻った。



「よし、もう大丈夫。気合入った!」


横で歯磨きをしていた千穂は、そのパチンという音にびっくりして、「んんー!」と言いながら、吹き出しそうになっていた。


うがいをして「驚かさないでよ、歯磨き粉出てくるかと思った」


そう千穂が言うと

「ごめんねっ気合い入れたくって」と少し笑いながらヒリヒリとしたほっぺに触れた。


「流石に強く叩きすぎたかも」と澄佳が言うと、千穂は
「だってすごい音したもん」と笑い返した。


母の作った朝ご飯を食べて、学校に行く準備をして、学校へと向かった。



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