この空に、全ての願いを託して。


「じゃあ、また放課後」


学校につくと、学年の違う2人は、自分の教室のある階に向かった。


千穂は、教室に入ると右斜め後ろの鳴海に話しかけられた。


「おはよう〜、千穂」


ゆるく話しかけてくれる鳴海に、「あ、おはよう鳴海」と返すと

「また今日も1日よろしくね」と鳴海は言った。


「あ、そうだ。鳴海、入る部活決めた?」

「ん〜、まだ決めてない」

「私、写真部入ることにしたの。一緒に活動しない?
部員少なくて廃部寸前らしく、部員集めようってなったんだけど
誘える友達とかいないから困ってて」

「え、廃部寸前なのに入ったの?」
鳴海は、驚いた。


「え、そうだけど、…なんかおかしいかな?」
そう言いながら千穂は、頭を右に倒す。

「そんなに写真がすきなの?」
鳴海は、聞き返す。


「写真っていうか、空が好き、なの。
空って色んな顔を見せてくれるから、大好きなの」

「そ、そうなんだ」
若干引き気味な鳴海だったが
「スマホで撮った写真とかでもいいの?食べ物とか」
と入る気がないわけではなかった。


「えー!全然いいよ!むしろ部員になってくれるだけで嬉しい!」

「そんなんでいいなら、入ろうか?」


「うれしい!ありがとう!昼休み、一緒に入部届け貰いに行こう」

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