先輩に愛されすぎて。
私が前を見ず廊下を走っていたせいで


誰かとぶつかってしまった。


「すいません、怪我してませんか?」


「だ、大丈夫です。ごめんなさ…って
たっくん!」


「あ、桃香。大丈夫か?怪我してないか」


なんて言いながら私を立たせてくれる。


「大丈夫だよ。ごめんね」


「何かあった?」


唐突に聞くから言葉が詰まる。


「っ、あ、え、なんで?」


「なんか辛い顔してる」


「そんな事…」


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