先輩に愛されすぎて。
連れてこられたのは屋上で。


屋上に出たかと思えば、抱きしめられた。


「え…?」


「泣け。思う存分泣け。
胸貸してやる」


「いいよっ…泣かないよ…」


たっくんの肩を押すけど、離しては


くれなくて。


「良いから…泣け」


「たっく…ん…」


ーー泣け


その言葉とたっくんの優しい声を聞いて


大粒の涙が溢れてくる。


「私…何かしたのかなッ…
祐さん…にっ…何かしたのかな…」


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