先輩に愛されすぎて。
2人で教室を出る。


「ねぇ、私に何か聞きたい事でもあるの?」


さっきからたっくんの視線が気になって


仕方がない。


「え、えっと…
桃香は会長が好きなの?」


「え、」


「いや…」


気になって、と髪の毛を触りながら言う


たっくんの横顔はほんのり赤い。


「うーんと…」


なんて言えば良いんだろ…。


しばらく無言が続きひたすら通学路を歩く。


「俺…」


桜の木が緑の葉を広げて並んでいる小道に


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