先輩に愛されすぎて。
「は?」


「いや、お前が答えるなよ」


「良いから、桃香、男って誰?」


祐さんがさっきまでは俊さんの隣にいたのに


私の横に来て、私の手を掴みそう言う。


「え、あ…」


「もしかして、あの時の子?」


あの時の…


「転入届け出した時に一緒に教室行った子」


私が考える時間もくれないくらい急かして


聞く祐さんは少し怖かった。


「…」


「答えろよ」


「!」


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