さよなら、センセイ
恵が通されたのは、VIPルーム。
「ジュンさん、私、ヒロと別れたんです」
「えっ⁉︎いやいや、それは、ないわよ〜?
恵ちゃんの勘違いよ」
「ヒロを選ばずに仕事を取った私を、ヒロは許してくれなかった。
…さよならってハッキリ言われました」
恵は、ジュンの差し出したティッシュで涙を拭う。
「そうなの?
ヒロってば、馬鹿ねぇ。
あの子の事だから、カァーッと頭に来ちゃって、思わず言っちゃったのよ。
今頃、後悔してると思うわ」
「ヒロはこれから大学生です。
学生の時間って短いけど、すごく大切な時間。
学生の間にしかない、キラキラした時間を思う存分楽しんで欲しい。
だから、これでいいんです。
私も、これから赴任する学校に骨を埋めるくらいのつもりで、頑張ってきます」
思いつめた恵の様子に、ジュンは小さくため息をつく。
「恵ちゃん、あんたって、ホントにいい子ね。
でも、いい子だけじゃ、女はダメよ。
ホントに欲しいものがあるなら、しっかり掴んどかなきゃ。それくらいのワガママはいいのよ」
「…ありがと、ジュンさん。
じゃ、早速、チョットだけワガママ言っちゃいます。
さっきのカーディガン、買います!
でも、少し、オマケしてくれませんか?引っ越しもあるから、懐、厳しくって」
ジュンは、一瞬キョトンとしたが、すぐにケラケラと笑いだした。
「いやだ、かわいい〜。
いいわよ〜値引きしちゃう!
ついでに、そのワガママ、後ろの男にも言ってみて。
カーディガン、買ってって」
「えっ⁉︎」
びっくりして恵が振り返ると、そこには制服のままのヒロが立っていた。
「ジュンさん、私、ヒロと別れたんです」
「えっ⁉︎いやいや、それは、ないわよ〜?
恵ちゃんの勘違いよ」
「ヒロを選ばずに仕事を取った私を、ヒロは許してくれなかった。
…さよならってハッキリ言われました」
恵は、ジュンの差し出したティッシュで涙を拭う。
「そうなの?
ヒロってば、馬鹿ねぇ。
あの子の事だから、カァーッと頭に来ちゃって、思わず言っちゃったのよ。
今頃、後悔してると思うわ」
「ヒロはこれから大学生です。
学生の時間って短いけど、すごく大切な時間。
学生の間にしかない、キラキラした時間を思う存分楽しんで欲しい。
だから、これでいいんです。
私も、これから赴任する学校に骨を埋めるくらいのつもりで、頑張ってきます」
思いつめた恵の様子に、ジュンは小さくため息をつく。
「恵ちゃん、あんたって、ホントにいい子ね。
でも、いい子だけじゃ、女はダメよ。
ホントに欲しいものがあるなら、しっかり掴んどかなきゃ。それくらいのワガママはいいのよ」
「…ありがと、ジュンさん。
じゃ、早速、チョットだけワガママ言っちゃいます。
さっきのカーディガン、買います!
でも、少し、オマケしてくれませんか?引っ越しもあるから、懐、厳しくって」
ジュンは、一瞬キョトンとしたが、すぐにケラケラと笑いだした。
「いやだ、かわいい〜。
いいわよ〜値引きしちゃう!
ついでに、そのワガママ、後ろの男にも言ってみて。
カーディガン、買ってって」
「えっ⁉︎」
びっくりして恵が振り返ると、そこには制服のままのヒロが立っていた。