何度でも、君に恋をする
「--……っ」



薄く開いた窓から差し込む小鳥のさえずりが部屋の中に響き渡る。

寝返りをひとつ打って、目を開くと同時に端から一筋の涙が伝った。


なぜだかわからない、けれどひどく切ない気持ちになってぎゅっとかぶさった布団を握りしめる。



ここは……どこなんだろう?


白い天井に、ピンク色の壁紙。
ぐるりと見回せば、勉強机や本棚が置いてあるから誰かの部屋なのだということはわかった。

……他に誰もいないところを見れば、きっとここは私の部屋なんだろうけれど……


知らない部屋で、見覚えのない部屋着に身を包んで、理由のわからない涙を流す。



--……私は、一体誰……?

ズキンと頭が痛む。
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