僕らの永遠を明日に見ていた
ネクタイが結ばれ途中なことも厭わず、気がつけば私はユキの胸に泣きながら飛び込んでいた。
驚いたように一歩後ろによろけたユキにとって、私は面倒くさい子なのかもしれない。
焦ったように頭の上から聞こえる動揺したような声も、背中に回されることの無いユキ腕も。
正直抱き締め返してもらえることは期待していないのだけど。
しばらく泣きついて、冷静になって、恥ずかしくなって、離れようとした。
………のに。
──── ぎゅ、
焦ったように背中に回った腕に、私が焦った。
「ちょ、ユキ…っ 」
「 あのね、小日向 」
私の言葉を遮って、
「 10日前、合格発表だった 」
「 ……えっ、と、 」
「 一番に、小日向に言いたくて 」
こ朝から家の前で待ち伏せみたいなことしてごめん、と彼は不安げな声で言った。