嵐を呼ぶ噂の学園② 真夏に大事件大量発生中!編
わたしたちはひとまず海方面に向かって歩き出した。
土地勘もなく、方向音痴のわたしが迷子を連れて歩くのは自分で考えても恐ろしいことだった。
なんか、誘拐犯で指名手配されそう。
なんて訳のわからぬ妄想をしていると、かいとくんが話しかけてきた。
「ねえ、ことちゃん」
「はい、なんでしょう?」
「ことちゃんは今日1人で来たの?それとも誰かと一緒?」
「わたしは今日、赤星くんという方と来ました。こんなわたしをデートに誘ってくださって。ほんとにありがたいです」
かいとくんは驚きの表情を見せた。
そりゃそうか。
わたしに彼氏(仮)がいるなんてかなり不思議なことだ。
「ことちゃん、その人のこと好き?」
ふ~む。
このお歳でその質問ですか。
答えに悩みますね。
どう答えるのが正解なのか...。
思考停止状態が暫く続き、かいとくんが話し出した。
「好きではないんだね。じゃあ、僕もいけるかも」
「いけるとはどういう意味ですか?」
「僕がことちゃんのカレシになれるってこと。相思相愛じゃなければ略奪ってことにもならないし」
相思相愛?
略奪?!
この子、本当に8歳ですか。
「ことちゃんは僕を助けてくれた女神様だ。絶対に離さない」
なんか、
なんだかとっても
...恥ずかしい。
今までそんなこと言われたことないし、ましてやこんな年下から言われるとは。
泣いてるところを助けただけだよ。
わたし...一目惚れされちゃった?
いやぁ、怪奇現象だ、こりゃ。
「ことちゃんってどんな人が好きなの?」
へ?
どんな人が好き?
そんなの考えたこともない。
腕時計をちらりと見ると午後1時を過ぎていた。
そういえば、わたし、赤星くんに何も言わずに来てしまった。
ずいぶん長いトイレだなぁって思われてるんだろうな...。
「ことちゃん!」
「あっ!ごめんなさい。わたしったらついぼけっと...」
「ちゃんと質問に答えてよ。僕、本気なんだから」
わたしは目を閉じて考えてみた。
わたしが好きなタイプ...か。
のんびり歩いていても確実に海は近づいている。
潮風がほてった頬を優しく撫でる。
...うーん。
悩んだ末にわたしは答えた。
土地勘もなく、方向音痴のわたしが迷子を連れて歩くのは自分で考えても恐ろしいことだった。
なんか、誘拐犯で指名手配されそう。
なんて訳のわからぬ妄想をしていると、かいとくんが話しかけてきた。
「ねえ、ことちゃん」
「はい、なんでしょう?」
「ことちゃんは今日1人で来たの?それとも誰かと一緒?」
「わたしは今日、赤星くんという方と来ました。こんなわたしをデートに誘ってくださって。ほんとにありがたいです」
かいとくんは驚きの表情を見せた。
そりゃそうか。
わたしに彼氏(仮)がいるなんてかなり不思議なことだ。
「ことちゃん、その人のこと好き?」
ふ~む。
このお歳でその質問ですか。
答えに悩みますね。
どう答えるのが正解なのか...。
思考停止状態が暫く続き、かいとくんが話し出した。
「好きではないんだね。じゃあ、僕もいけるかも」
「いけるとはどういう意味ですか?」
「僕がことちゃんのカレシになれるってこと。相思相愛じゃなければ略奪ってことにもならないし」
相思相愛?
略奪?!
この子、本当に8歳ですか。
「ことちゃんは僕を助けてくれた女神様だ。絶対に離さない」
なんか、
なんだかとっても
...恥ずかしい。
今までそんなこと言われたことないし、ましてやこんな年下から言われるとは。
泣いてるところを助けただけだよ。
わたし...一目惚れされちゃった?
いやぁ、怪奇現象だ、こりゃ。
「ことちゃんってどんな人が好きなの?」
へ?
どんな人が好き?
そんなの考えたこともない。
腕時計をちらりと見ると午後1時を過ぎていた。
そういえば、わたし、赤星くんに何も言わずに来てしまった。
ずいぶん長いトイレだなぁって思われてるんだろうな...。
「ことちゃん!」
「あっ!ごめんなさい。わたしったらついぼけっと...」
「ちゃんと質問に答えてよ。僕、本気なんだから」
わたしは目を閉じて考えてみた。
わたしが好きなタイプ...か。
のんびり歩いていても確実に海は近づいている。
潮風がほてった頬を優しく撫でる。
...うーん。
悩んだ末にわたしは答えた。