あの歌が聞こえてくる
「いただきまーす。あれ?父ちゃんは?まだ帰ってないの?」「まだよー。どうせまた西村さんと飲みいってんのよ!あんた電話掛かって来たら迎えにいってちょうだいね!」「えー!またかよー!たまにはカーが行けよ!父ちゃん酔うとウザイんだもん!」俺のオヤジ、良夫は酒と人情が大好きで自分の限界を越えても飲んでしまい帰って来れなくなることがたまにあった。そんな時俺は良夫行きつけのスナック「磯」まで迎えに行かなくてはならなかった。「駄目よ!私が行ったらあそこのママ返してくんないもん!あんたが行かなきゃ駄目よ!あ・そうそう、そう言えば今日釣りって、てつぼうと行ったんじゃなかったのね!私が帰ってくる時てつぼうにあったわよ!なんだか浮かない顔してたけど、なんかあったのかね?やっぱりあんた、デートだったんじゃない!なんて子?」「しらねーし、デートでもねーよ!てつぼう以外にも友達ぐらいいるから!ごちそうさまー!」「あ・ちょっと、あんたーもう少し綺麗に魚食べなさいよー!もーもったない!女が出来ると男はすぐ・・ブツブツ・・・」