全てをかけた16才の少女〜幻獣〜
一章
変わりのない1日
ピピピピッーーー
カチャッ。
「んーー。ふぁぁん。…はぁー。」
今日も朝が来ちゃった。
私にとっての長い長い1日がまた始まる。
いつもと同じ時間に起きてもう着慣れた制服に着替える。今日もこうして家族にバレないよう忍び足で音を立てずに1階に行く。いつもと同じメイクをして返ってくることのない私の「行ってきます。」これもいつもと同じ。
なんの変わりもない通学路を歩いて学校に行く。
私の高校は別に勉強もそこそこスポーツもそこそこのごく普通の学校。楓高等学校。
私はここに来てまだ2ヶ月でよくわからないけどそんな感じだと思う。
そして今日もなんの変わりもない1日を過ごす予定だった。