夜をこえて朝を想う
何となく二宮くんのアドバイス通り、それなりにメイクも、服も気を使った。
よし!
「ん、綺麗だね。」
「ああ、どうも。」
「冷たいなぁ、彼氏に。」
「はいはい。」
「31日って言ったけど、今日でいーよ。」
「ちゃんと、俺に別れ話してきてね。」
「ああ、別れて下さい。」
「ちっ、今じゃねぇわ。夜!24時まで待つ!」
意味が分からん。
送別会は、もうして貰った。
未だに危うい新人フォローと雑用を終えて
フロアに挨拶して
会社を後にした。
「絶対、電話しろよ。」
そう言った二宮くんに、軽く手を振った。
いやぁ、自由だな。彼。
定時に会社を出た。
今から2週間近く、休み。というか、無職状態。
何をしようか…
まだ明るい外に…どこかに寄って帰ろうか…
そう思って、顔を上げる
久しぶりのその顔に
足が動かない。
「やぁ、また会えたね。」
愛しくも、会いたくも、無かった…
逃げ…
腕を掴まれ…
「見せたい物がある。悪い、付き合って。」
「私は…」
「うん。」
それ以上、何も。
何も言えなかった。
そのまま…彼と彼の家に…向かった。
「入って。」
ドアの前で躊躇する私に言った。
「何も、しない。離れておく。ドアの鍵も開けておく。」
そう言われ、足を踏み入れた。
二度とこないつもりだった。
この家に。
「何か色々言い訳するより、これが早いかなと思って。」
そう言って、彼が渡してきた紙を受けとる。
……
正式な愛人契約?
…それとも、本気だっていう
離婚届?
どうやって…
…え?
これ…
「嘘…でしょ?」
「…本当だよ。」
よし!
「ん、綺麗だね。」
「ああ、どうも。」
「冷たいなぁ、彼氏に。」
「はいはい。」
「31日って言ったけど、今日でいーよ。」
「ちゃんと、俺に別れ話してきてね。」
「ああ、別れて下さい。」
「ちっ、今じゃねぇわ。夜!24時まで待つ!」
意味が分からん。
送別会は、もうして貰った。
未だに危うい新人フォローと雑用を終えて
フロアに挨拶して
会社を後にした。
「絶対、電話しろよ。」
そう言った二宮くんに、軽く手を振った。
いやぁ、自由だな。彼。
定時に会社を出た。
今から2週間近く、休み。というか、無職状態。
何をしようか…
まだ明るい外に…どこかに寄って帰ろうか…
そう思って、顔を上げる
久しぶりのその顔に
足が動かない。
「やぁ、また会えたね。」
愛しくも、会いたくも、無かった…
逃げ…
腕を掴まれ…
「見せたい物がある。悪い、付き合って。」
「私は…」
「うん。」
それ以上、何も。
何も言えなかった。
そのまま…彼と彼の家に…向かった。
「入って。」
ドアの前で躊躇する私に言った。
「何も、しない。離れておく。ドアの鍵も開けておく。」
そう言われ、足を踏み入れた。
二度とこないつもりだった。
この家に。
「何か色々言い訳するより、これが早いかなと思って。」
そう言って、彼が渡してきた紙を受けとる。
……
正式な愛人契約?
…それとも、本気だっていう
離婚届?
どうやって…
…え?
これ…
「嘘…でしょ?」
「…本当だよ。」